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東川隆太郎氏による里ガイドセミナーレポート@安房 | 屋久島マルシェ

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東川隆太郎氏による里ガイドセミナーレポート@安房

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屋久島の里には観光資源となる面白い場所がたくさん残っており、集落の魅力を後世に残していくために、1月16日(木)「里ガイドセミナー」を開催いたしました。講師は「町歩きのプロ」として鹿児島や九州各地で活躍されている、東川隆太郎先生。参加者17名と安房川周辺を2時間かけてゆっくり歩きながら、昔の写真を交えてガイドをしてくださいました。

今回はモデルコースとして、森林管理所〜泊如竹神社〜粟穂神社〜如竹堀〜若宮神社〜大石亀女の岩〜面影の水など、安房の中でも観光名所としてはディープな所をめぐりました。「如竹堀」についてのお話では、安房川の左岸には“水面に鏡のように映るほど透き通っていた”といわれるという湧水「面影の水」があるのに、右岸には如竹師が指導して上水路となるお堀を造らせたというほど、それまでの生活用水の利便性に違いがあったそうです。歴史の残るこの場所が、当時の人々の暮らしにどんな意味があったのかを知ることが出来ました。屋久島と関係した島外や海外の歴史のお話もあり、東川先生のお話に引き込まれると、ツアー距離は短いのに時空を超えて遠くまで旅をしたような気分になりました。

人が集中して見たり聞いたりできる時間は、映画のように2時間ほどだそうです。その間に得た情報と運動量は、頭と体と心を程よく刺激された感じがしました。参加者の中には、足元のゴミを拾いながら歩く方もいらして、里のツアーをきっかけに何かできることをしようという想いが見られました。

“観光客の方に、空いた時間を無駄なく楽しんでいただく”ということも里のツアーのお役目のひとつです。まさに島に着いたばかりの観光客の方も参加されていて、「人の語りにより屋久島の歴史に触れられたことは、ただ観光に来ただけでは得られたかわからない屋久島のことを、掘り下げて知ることができて良かった」と喜んで頂きました。

先生いわく「安房川周辺だけでも伝えられる歴史はたくさんあり、屋久島町の26集落にも同じように歴史があることを考えれば、屋久島の観光資源はまだまだ出てくる」とのことです。歴史を知ることは、昔から住んでいた人々の暮らしを知ることであり、里のガイドさんは、暮らしの“伝道師”として必要になってくると感じます。またその“伝道師”の数だけ多種多様に表現があり、参加者を楽しませることができるのだろうと思いました。

屋久島の歴史や文化を知る一歩として「屋久町郷土誌1~4巻」や「上屋久町郷土誌」を読んでみたり、試しに「屋久島検定」を受けてみるのもいいかもしれません。また現在、吉田・宮之浦・春牧・平内・中間の5つの集落では、地元の語り部さんたちに案内していただける「屋久島里めぐり」も行われています。お近くの集落から参加されてみてはいかがでしょうか。

リンク

屋久町・上屋久町郷土誌

屋久島検定HP

屋久島里めぐり推進協議会HP

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