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屋久島移住ガイド

屋久島での仕事やくらしの情報、移住にあたっての住まいの探し方や離島ならではの引越しのコツなどについて簡単にまとめています。また、「移住体験談」では、移住して今現在屋久島に住んでいらっしゃる方の生の声を取材しご紹介しています。移住前の検討材料として参考にして頂けましたら幸いです。

住居探し

屋久島は住む集落によって気候、文化など環境が少しずつ違います。自分に合った集落を探すためには、まず島に来て、役場で話を訊いたり、イベントへ参加してみたりして、集落の区長に相談したり、既に移住し住んでいる人に会って話を訊いてみるのが良いでしょう。住居についても不動産業者で見つかる場合と、島の人と親しくなり紹介で見つかる場合等があります。

仕事・働き方

島で常に募集されている職種は、医療、介護、観光、接客業などです。屋久島の土地柄、トビウオ漁師、山師、山岳ガイド、ダイビング、カヤックのインストラクターなどの仕事もあります。漁師や山師は人手が少なく、やる気がある人は即採用という場合もあります。観光業の場合、繁忙期と閑散期の収入の差が大きいので冬の収入源対策が必要です。農業管理センターに登録し、日雇いの仕事(草刈り、野良仕事、果樹収穫等)を貰って仕事をするなど、二つ以上の仕事を掛け持ちしてやりくりする人もいます。農家の高齢化と後継者不足はここでも問題となっており、農業を支える若い担い手が求められています。基本的に仕事が少ないので、暮らしを維持できる仕事を持って移住するか、維持できるような技術を習得するなど生活設計を立ててから移住することをおすすめします。

生活・くらし

ライフラインについては、賃貸の場合は問題がないのですが、土地を購入し家を建てる場合、電気・水道にかかる費用は自己負担になる場合があります。特に電気は、配電線が土地の近くまで通っていないと申請しても工事ができない場合もありますので、土地を購入する前に慎重に調べることが肝心です。ガスはLPガスです。道路は海岸沿いに外周道路が整備されており、島の基幹道路になっています。インターネットについては、屋久島の集落はADSL回線網が整備されています。口永良部ではISDN回線になります。携帯は基本的に県道沿いの人家の近くは使用可能です。島民の環境保全への意識は高く、環境に配慮したごみ処理施設も設置され、最大限の資源循環を図っており、スーパーや商店のレジ袋は有料、ごみの分別・ごみの出し方も徹底されています。島の暮らしは豊かな自然との共生です。人口も少ないため、皆で協力しあって生活しています。集落では、草刈りや清掃作業などの奉仕作業があります。その他に、消防団、子供会、婦人会や老人会などの会合なども多いです。

交通手段

路線バスがありますが、生活するとなると自家用車があった方が便利です。屋久島は鹿児島県の低炭素社会モデル地区となっており、電気自動車の普及率が比較的高く給電設備も整っています。電気自動車購入に関しては国や県の助成制度がありますので、移住を機に購入を検討されるのも良いかと思います。その他、幼稚園の送迎にはそれぞれに園バスがあり、小・中学校の通学にはスクールバスがあります。徳洲会病院への通院には徳洲会の循環バスを利用できます。

子育て・教育

保育園は、個人経営の保育園も含め4園、幼稚園は4園あります。その他、永田、口永良部などでは3歳以上、就学前の幼児を預かる幼児学級などがあります。子供が少ないので待機児童という問題はありません。学校は小学校から高校まであります。小学校の全校生徒数は、人口密度が高い地区(宮之浦、安房)の小学校では200名を越しますが、小さな集落では10~30人ほどの学校もあります。高校は屋久島高校と通信制(単位制)の屋久島おおぞら高校があります。屋久島高校は鹿児島県内で唯一環境コースが設置されている学校です。各集落の子供たちは「育成会」という子供会に入っています。そこで、集落のお祭りや行事に参加し、集落の文化を学びます。子供は地域の宝として集落の大人たちに見守られながら育ちます。

医療・福祉

宮之浦に総合病院屋久島徳洲会病院(診療科目:内科、外科、耳鼻咽喉科、産婦人科、整形外科、脳神経外科、眼科、小児科、歯科口腔外科リハビリテーション科等)があります。診療時間は8:30~17:00ですが、救急の場合は24時間受診可能です。その他、町立の診療所が永田、口永良部、栗生にあります。個人病院も宮之浦、安房、尾之間などにあります。直ちに救命処置を要する重篤な救急患者に対する医療については、鹿児島市立病院を基地病院とするドクターヘリがコール30分にて鹿児島から医師ヘリコプターで飛んでくるので心筋梗塞などの対応も本土並みになっています。

引越し

島への引越しは、船を使うのでどうしても高くなります。引越し荷物が少ない場合はトラックごとフェリーで運べますが、多い場合はコンテナ輸送になるのが一般的です。陸運、海運、島内での運送と工程毎に料金が掛かり、コンテナの数、業者によっても料金に大きな差がでます。数社から見積もりを取り検討されると良いでしょう。かさばる荷物などは処分し、引越し後に改めて購入した方が経済的かもしれません。近距離の引越しより所要日数がかかること、また、悪天候により船便が止まり予定どおりに届かない場合もありうるので、そのような場合を想定した準備をすることや時間に余裕をもって予定をたてることをおすすめします。

Q. 移住したいのですがどこに問い合わせたらよいですか? また、住宅支援制度など利用できる定住支援制度はありますか?

A. 屋久島町への移住に関するお問い合わせは、屋久島町役場 企画調整課、企画振興係(TEL:0997-43-5900  FAX:0997-43-5905) E-mail:ijyu@yakushima-town.jpまでお願いします。現在のところ利用できる定住支援制度はありません。若干ですが、口永良部島に定住促進住宅があり安く借りることができます。詳しくは口永良部島未来創造創造協議会のウェブサイトの定住促進住宅をご覧ください。

Q. 移住を決める前に屋久島に住んでみたいと思います。長期滞在できるコテージや民宿はありますか?

A. はい。若干ですが、宮之浦や安房にウィークリーマンションがあります。これら以外にも観光シーズン(3月~11月)をはずせば長期滞在可能な宿が沢山あります。

Q. 金融機関は何がありますか?

A. 銀行は、鹿児島銀行(屋久島支店(宮之浦)、安房支店(安房))、南日本銀行(屋久島支店(宮之浦)、安房支店(安房))があります。郵便局は、安房、一湊、尾之間、楠川、口永良部島、栗生、小島、小瀬田、志戸子、中間、永田、原、平内、船行、宮之浦、麦生、麦生(高平)、湯泊、吉田にあります。また、JAが、宮之浦、尾之間、安房(Aコープ内にATMのみ)にあります。ATMは、それぞれの金融機関によって利用時間が異なります。銀行(鹿銀・南銀)、郵便局(宮之浦・尾之間・安房)では、日曜、祝日もATMが利用できます。空港、港、コンビニにはATMはありません。24時間使えるATMはありませんのでご注意ください。

Q. 住む場所によって環境はかなり違うのでしょうか?

A. 島の中央部に標高の高い山々がそびえ、標高差で日本の九州から北海道までの気候帯が存在し、島の南側は太平洋気候で1年を通して暖かく、北西側は日本海性気候により冬は北西風の影響を受けます。年間降雨量も安房集落が4000mmを超えるのに対し、永田、栗生では2700mmと大きな違いがあります。

Q. 地域の奉仕活動にはどんなものがありますか?

A. 各集落毎に清掃作業や美化・緑化活動があります。屋久島の草木は成長が早く放置するとすぐ道が埋もれてしまいます。各集落の農道や共有地の草刈、神社・お寺の清掃、海岸・漁港の清掃などは定期的に住民総出で行います。また各集落毎に、消防団、青年団、婦人会などがあり、さまざまな活動をしています。

Q. 高齢者のためのサービス・施設はどんなものがありますか?

A. 施設としては、特別養護老人ホーム、グループホームなどがあります。サービスとしては、通所介護サービスや訪問介護サービスがあります。地域包括支援センターが生活全般の相談に応じてくれます。
詳しくは屋久島町ホームページをご覧ください。

Q. ペット関係についての質問です。獣医やトリマーさんはいますか?

A. アルマス動物病院(尾之間)、こころ動物病院(宮之浦)などがあります。また、トリマー、ジョリアニ(楠川)、ペットショップは屋久犬.com (船行)などがあります。

Q. 自然が豊かなので生活害虫も沢山いると思います。因みにどんなものがいますか?

A. カ、ハエ、クモ、ゲジゲジ、ムカデ、ゴキブリ、アリ、シロアリなどがいます。梅雨の時期にはナガシムシと言われる羽アリが大量に発生したりします。また、地域によってはヤスデがいて、夏から秋にかけて出てきます。ヤンバルトサカヤスデなど外来種の害虫駆除には、役場の方で殺虫剤を無料で配布しています。

Q. ヘビが大嫌いです。ヘビの出現率はどのくらいですか?

A. 屋久島には「シマヘビ」「ジムグリ」「アオダイショウ」「シロマダラ」「ヒバカリ」「ヤマカガシ」「ニホンマムシ」などがいますが、頻繁に出現するわけではありません。ヘビの姿形、特性などを勉強しておくと万が一の時に安心かもしれません。

Q. 携帯電話は使えますか?

A. 携帯電話は「NTTdocomo」か「au」が広範囲に使えます。県道沿いの人家(集落)の近くは電波状態が良いのですが、県道沿いでも山の陰になる場所や山側及び西部地区は電波の届きにくいところが多いようです。

Q. 電化製品、大型家具などを島内で購入できますか? また暮らしに必要な家電製品はどんなものでしょうか?

A. 電化製品は島でも購入できます。インターネットで購入することもできますが、アフターサービスが心配なら島内で購入されるのが良いでしょう。電化製品を購入して持ち込む場合は、電気の周波数にご注意ください。東日本と西日本では周波数が異なります(50Hz/60Hz)。あれば便利な家電製品としては、冷凍庫(保存食用)、除湿機(梅雨時の湿気対策に)、草刈機(雑草が伸びるのが早い)、ランタン(停電時に)などです。また、屋久島の雨は突然激しく降るので、腕時計、携帯、デジカメ等は防水仕様のものをおすすめします。家具店は島内にはありません。大型家具、例えば、ベッド、テーブル、ソファーなどは、鹿児島で購入して送ってもらうのが一般的です。

Q. 電気自動車は普及していますか? EV充電ステーションはありますか?

A. 屋久島の全自動車に対して電気自動車(軽自動車を含む)が占める割合は2012年で1%、鹿児島県内の0.03%に比べ普及率は高いといえます。屋久島の電力はほぼすべてがクリーンな水力発電です。鹿児島県は屋久島を低炭素社会の先進地域としようとしており、県が整備した島内4箇所の急速充電設備は無料で利用できます。電気自動車の購入についての助成制度もあります。詳しくは鹿児島県ホームページ屋久島電気自動車普及促進支援事業をご覧ください。

Q. 日用雑貨、食料品、雑貨、電化製品などはどこで購入していますか?

A. 各集落には地元商店(何でも売っているミニスーパー的店舗)があります。大きなスーパーは宮之浦、安房、尾之間にあります。ドラッグストアーやホームセンターも空港近くの県道沿いにあります。

Q. 交通手段において、島民向けの割引はありますか?

A. 役場で発行される「鹿児島離島航空割引カード」を持っていると航空券が通常料金より25%ほどの割引が受けられます。その他、高速船やフェリーなど、島民割引があります。

Q. ライブコンサート等、楽しめる文化活動はありますか?

A. はい。屋久島を愛するアーティストも多く、飲食店、ホテル・コテージなどでライブコンサートが行われています。また、著名な音楽家が訪れ、小学校の体育館などでコンサートが行われることもあります。音楽イベントなどもあり、「屋久島森祭り」などは、野外で行われている大きなイベントです。

Q. 仕事はどのようにして探していますか?

A. 屋久島にはハローワーク(職業安定所)はありません。島で仕事を探す場合、インターネットでハローワークの求人情報を閲覧するかハローワークくまげが毎月10日と25日に発行している「求人情報くまげ」の屋久島版を役場のホームページで閲覧することができます。「求人情報くまげ」は、役場の生活課の窓口、高速船待合所、スーパー等でも入手できます。また、時折「急募」の張り紙がスーパーの掲示板に貼られるので、そこで見つける方も多いようです。農業管理センターに登録し、日雇いの仕事を探すのもひとつの方法です。

Q. (農業・漁業・林業等の第一次産業の)職業体験プログラムなどはありますか?

A. 行政では特にプログラムを用意しておりません。有料ですが、「体験教育社 ヤクシマーズ」で企画している「農林水産業・文化体験プログラム」で、屋久島の第一次産業を体験することができます。また、口永良部に「ひょうたん島プロジェクト」があります。プログラムに参加し、プログラムの中で様々な情報を得て、そこを糸口にご自分の興味のある分野でさらに活動する方法を探るのも良いかもしれません。

Q. 給料はどのくらいですか?

A. 国家資格や特殊な技術を必要としない仕事は鹿児島の最低賃金に準じていて低所得です。正社員で月給10万円台が多く、医療関係の専門職で月給20万円台のようです。パートの時給は650円~700円が多く、ヘルパーなど専門職はもう少し高いようです。高収入を求めての移住は難しいと思います。

Q. 島で就活するのに取得しておくと良い資格は?

A. 島で常に募集されている職種は電気工事から、医療、介護、接客業などです。特に介護や医療関係の有資格者は求人が多いようです。木工技術や電気工事関連の資格も良いでしょう。通勤の為などに自動車免許も必要です。原動機付きの自転車免許は島内で取得できますが、自動車免許は取得できません。移住してから資格を取得するとなる交通費など費用も高くつきますので事前に取得してから移住するほうが良いでしょう。

Q. 保育園・幼稚園事情を教えてください。(待機児童問題などありますか?)

A. 保育園は、なかよし保育園(宮之浦)、安房保育園(安房)、白百合保育園(栗生)などがあります。その他に、個人経営のにじのいえ保育園(安房)などもあります。幼稚園は、すみれ幼稚園(安房)、八幡幼稚園(平内)、ゆかり幼稚園(宮之浦)、あゆみの森幼稚園(尾之間)などがあります。その他、永田、口永良部などでは3歳以上就学前の幼児を預かる幼児学級などがあります。待機児童の問題はありません。

Q. 子供のスポーツクラブなどはありますか?

A. 屋久島にはスポーツ少年団、略して「スポ小」といいますが、小学校単位で活動しているスポーツクラブがあります。小学校の部活動のようなものですが、バレーボール、サッカー、ソフトボール、剣道、空手などがあり、週に3日程度、集まって練習します。また、子供からお年寄りまで、誰でも参加できるコミニュティスポーツクラブもあります。

Q. 小・中学校などの教育に特色はありますか?

A. 屋久島町では他の地域に暮らす子どもたちを受け入れる留学制度があります。永田小中への「かめんこ留学」、栗生小への「まんてん留学」、八幡小への「屋久島じょうもん留学」、口永良部島(金岳小中)への「南海ひょうたん島留学」などです。授業は校外の豊な自然環境を学習の場に求め、見学・観察学習、農業・自然体験(田植・魚釣り)等が積極的に行われています。少人数を生かし、一人ひとり毎日声をかけてもらい、それぞれの可能性や個性を引き出す授業が行われています。

Q. 学校給食についてですが、給食の食材はどうされていますか?

A. 小学校、中学校では給食が支給されています。食材については、その7割は鹿児島県姶良町にあります県学校給食会から仕入れています。お米は鹿児島県産のパールライスを使用。野菜はできるかぎり屋久島産のものを使用しています。基本的に給食で使われているものは全て産地が把握されています。

Q. 学校では文化交流など特別なプログラムはありますか?

A. 屋久島の縄文杉とニュージーランド・ノースランド地方のタネ・マフタは2009年に姉妹木の締結を交わしています。この締結を機に、屋久島とニュージーランドのファーノース・カイパラ地区は、青少年育成やガイド育成に相互交流を図っており、2011年から屋久島高校から10人を超える生徒がホームスティに出かけています。

Q. 塾・習い事をしている子供はいますか? どんな習い事がありますか?

A. ピアノ、習字、英語、絵画、日本舞踊、フラダンスなど個人経営の塾が沢山あり、習い事をしている子どもも沢山います。公文や進学塾などの学習塾もあります。

Q. 幼児対象の子育てサークルなどはありますか?

A. 町で運営しているバンビクラブ(1ヶ月に1回、2歳~3歳の同じ学年になる子達を集めて保育園のような活動をします)、つわんこクラブ(未就学児童対象、自由参加の子供の遊び場)、その他、子供を持つお母さん達が自主的に運営している子育てサークル、図書館でのお話し会、保育園が運営している様々な子育てサークルがあります。

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